VYMの全世界版!?DEW ウィズダムツリー 世界株 高配当ファンド

投資信託・ETF

はじめに

資産形成、自分年金を目的として投資を始めて1年半ほどですが、自分年金のための投資で高配当もしくは増配の米国ETFは何かいいものはないか探しています。
(私の資産形成の方針はこちらの投資はじめて1年の振り返りにまとめています。)

最近は、国際分散の観点から新NISAで買える米国以外の高配当もしくは増配ETFがないか探しています。米国は投資先として良い国ですが、この先ずっと20年30年と米国が良いかはわからないので、サテライトになりそうな米国以外のものも考えています。

今回は、新NISAで買えるウィズダムツリー 世界株 高配当ファンド(DEW)を見つけたので、このETFについて調べてみました。

こんな人の参考になれば幸いです。

・米国以外への投資を考えている方。

・色んな国の高配当株へ投資するETFを探している方

調べた事から、個人的には次のようなETFだと感じます。

経理率は0.58%と比較的高い。
・44カ国に投資しているが、約6割はアメリカに投資している。
設定来だとマイナスで、最近は横ばいな値動き。分配金を含めると設定来97%の成長。
株価の値動きは、全世界株とほぼ同じ。
2023年の分配金利回りは4%を超えており、高分配と言える。
設定来だと分配金は増配率はほぼないが、直近5年の平均は5%近くある。
・純資産総額が少なく、売り買いしにくい可能性があります。

以上からアメリカ以外への高配当株への分散投資という点では、あまり分散にならないETFです。オルカンみたいな感じですね。分配利回りは4%超えと中々高く、最近は増配率は高いのでもしかしたら、保有していると分配金利回りがさらに高くなるかもしれません。一方で、値上がりはあまり期待できないことと、経費率が高めなのでその点は気にしておく必要があるかと思います。

こちらは過去の実績を調べた結果をまとめたもののため、将来の成績を保証するものでありません。投資は自己責任になりますので、その点はご承知おきください。

では、調べた詳細な結果を見ていきましょう。

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DEWについて

概要

DEW (ウィズダムツリー 世界株 高配当ファンド(WisdomTree Global High Dividend Fund))は、ウィズダムツリー グローバル・ハイ・ディビデンド・インデックスのパフォーマンスに連動する投資成果を目指している。

  • 米国、先進国、新興国の高配当利回り企業の株式に投資する。
  • インカム戦略の多様化、またはグローバル・バリューのパッシブ運用やアクティブ運用、配当志向のアクティブ運用の代替に利用する。
  • 成長性とインカム重視の需要を満たすために利用する。


販売会社:ウィズダムツリー社

設定日:2006年06月16日

純資産総額:109.99(百万米ドル) (2023年12月31日時点)

経費率:0.58%

構成銘柄数:660社

分配金利回り:4.29%(2023年12月時点の直近12ヶ月)

決算月:3, 6, 9, 12 (年4回)

(DEWファクトシート、銘柄詳細より)

あひるさん
あひるさん

経費率が0.58%と高めです。

あと、純資産総額がVYMなどのメジャーなETFに比べると低く、日々の取引の出来高も低いです。そのため、売買が成立しにくい可能性があり、その点は気になります。

組入条件(DEWファクトシート、銘柄詳細より)

組入国

組入国は40カ国です。
上位10カ国です。

割合
アメリカ合衆国58.89%
イギリス4.14%
カナダ3.84%
フランス2.87%
オーストラリア2.83%
台湾2.47%
中国2.34%
ドイツ2.18%
イタリア1.89%
スペイン1.81%
その他16.74%
さびねこさん
さびねこさん

全世界株ですが、組入比率を見ると6割近くがアメリカで、良くも悪くもアメリカ次第です。

オルガンと同じですね。アメリカが強ければVYMと比べて負けてしまいそうな感じもします。ただ、配当金の利回りで考えた場合はどうなるでしょうか?

構成セクターと銘柄

構成セクター

ファクトシート(2023年12月31日時点)に記載のある構成セクターをグラフにまとめるとこんな感じです。

Screenshot
あひるさん
あひるさん

構成は、金融が1/4程を占めている以外は組入上位セクターはある程度均等に組入られている様に見えます。金融は不景気の時に弱くなる一方、生活必需品、公益事業、ヘルスケアは不景気でも比較的下がりにくいため、不景気でも耐えてくれそうに見えます。

構成銘柄

構成銘柄の上位10%は次のとおりです。(DEWファクトシート2023年12年31日より)

銘柄構成比率[%]概要
1ABBVIE Incアッビィ3.70新薬の研究・開発・販売を行うバイオ医薬品企業
2Coca-Cola Co/Theコカコーラ2.91コカコーラをはじめとする清涼飲料水を製造販売企業
3CHEVRON Corpシェブロン2.26石油関連企業
4Altria Group Inc.アルトリア2.15世界最大のタバコ製品の製造・販売メーカー
5Bank of America Corpバンクオブアメリカ1.82アメリカ4大銀行の1つ
6Philip Morris International Incフィリップモリス インターナショナル1.81世界最大のタバコメーカー
7Pfizer Incファイザー1.74製薬会社
8International Business MachinesCorpインターナショナル ビジネス マシン1.52IBM 世界最大手規模のIT企業
9Bristol-Myers Squibb Coブリストル・マイヤーズ スクイブ1.46医薬品会社
10Gilead Sciences Incギリアド・サイエンシズ1.34大手バイオ製薬会社

上位10銘柄は全てアメリカの企業になります。
組入国はアメリカが約6割でしたが、組入銘柄の上位10銘柄は全てアメリカ企業と全世界と言いつつアメリカ比率が高いことが、ここからも伺えます。

設定来の運用実績

直近1年間年
平均
直近3年間
年平均
直近5年間
年平均
直近10年間
年平均
設定来
年平均
時価純資産9.77%8.79%7.48%4.44%4.18%
市場価格9.32%8.84%7.53%4.33%4.11%
ベンチマーク指数9.11%8.43%7.17%4.27%4.22%

設定来のチャートを見るとこんな感じです。
比較のためにVYM:米国高配当株、VT:全世界株、VTI:全米株と比較しています。

ETFの価格のみチャート

Screenshot

ETF価格+分配金のチャート

Screenshot

青線:DEW、橙線:VYM、水色線:VT、黄線:VTI

チャートの成績を見ると、DEWが圧倒的に最下位です。
分配金考慮しないと設定来だとマイナスなんですね。。。。

値動きは分配金を考慮しないと、他3つと比べてほぼ横ばいな感じですが、分配金を考慮すると、他の3つと少し似た感じの動きをしているように見えます。

分配金を考慮すると、もちろんプラスです。
順番がVTI→VYM→VT→DEWの順で、VTとVTIの差とVYMとDEWの差が同じような感じなので、VYMとDEWの差が、米国株のみか全世界株かの差のような思われます。

ETFの値段自体は設定来だとマイナスで、直近10年は年4%くらいは成長してますが、チャートを見る感じだと、値上がりは期待せず分配金を目当てに保有する感じに思われます。

分配金

実績

設定以来の分配金の推移はこのような感じです。

分配金[米ドル]増配率[%]
前年比
分配金利回り
[最安値ベース]
分配金利回り
[最高値ベース]
2006年0.31948
2007年2.031690.00%
2008年2.6942632.61%
2009年2.20072-18.32%
2010年1.45627-33.83%
2011年1.8599927.72%
2012年1.65275-11.14%6.41%5.55%
2013年1.74765.74%6.43%5.34%
2014年2.1987725.82%7.45%6.39%
2015年1.69894-22.73%6.40%5.09%
2016年1.48777-12.43%5.85%4.47%
2017年1.541083.58%4.69%4.05%
2018年1.7400812.91%5.34%4.35%
2019年1.809263.98%5.38%4.40%
2020年1.75572-2.96%7.13%4.25%
2021年1.773641.02%4.74%3.85%
2022年1.788230.82%4.92%3.72%
2023年2.2200024.15%5.21%4.53%

分配金利回りは各年の最高値と最安値の値段で、分配金からそれぞれ計算しています
ただし、株価が見つからなかった2011年以前の分配金利回りは計算できませんでした。

分配金は、設定から数年は上下が結構ありますが、ここ5年くらいは多少の上下はありますが、同じくらいです。2023年は前年と比べると結構増えまてますね。

あひるさん
あひるさん

最安値ベースで購入できると分配金利回り5%を超えている場合がほとんどなので、利回りが5%を超えてきたら買いサインのような感じがします。

分配金の増配率

分配金の増配率を期間を変えて計算するとこんな感じです。

分配金増配率
直近3年平均108.13%
直近5年平均104.99%
直近10年平均102.42%
直近15年平均98.72%
設定以来(2007年以降)平均100.52%
さびねこさん
さびねこさん

15年以上期間をとると増配率はほぼなしです。おそらくリーマンショックに減配が効いていると思われます。この点から不景気が来ると減配する可能性が十分ありそうです。

直近10年、直近5年、直近3年の増配率を使って分配金の増え方を計算するとこうなります。

Screenshot

設定来だと平均増配率が約2.5%なのであまり増配となりませんが、直近3年、直近5年となると増配率が約5%くらいとなってきます。これが続くと良いですね。

さいごに

まとめると、次のようなETFということが言えると思います。

メリット
・2023年12月31日時点で4.29%と高い分配金利回り。
・44カ国に投資。(ただし約6割はアメリカでオルカンと同じイメージ)

デメリット
経費率が0.58%と高め。
・純資産総額は約1.1億ドルとあまり大きくなく、流動性に不安あり。
・設定来ではマイナスで、最近の株価は横ばいから若干上がっている程度。
・増配は設定来だとほぼ0%で増配していないが、直近5年で見ると約5%、3年で見ると8%と

 近年は増配している感じ。

分散投資と考えるとアメリカが約6割あるため、すでにアメリカ株を持っている場合は地域分散の効果はあまりないと言えます。分散効果は、アメリカが弱くなった時に、自動で他の地域の比率が上がると思うのでその点に期待するくらいでしょうか。
残念ながら値上がりはほぼ期待できないので、株価の伸びを期待しての購入するという選択肢はないと言えます。一方、一年間の安い時期に買うと分配金利回りが5%を超えてくるので、高配当狙いで購入する場合は、分配金利回りが5%を超えているかが、一つの目安になりそうです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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アラフォー会社員の2児の父ちゃんです。
・投資を始めて1年、まだまだ初心者、実践しつつ勉強中です。
・趣味のボルダリングは正味7年くらい週1でやってました、子供が生まれてからなかなか行けない状態
・バイクにたまに乗ります。
・最近の休みは、子供の相手をしていることが多いです。

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